わきがの男女差

「女性の方がわきがになりやすい」などと世間で広く言われていますが、結論から言うと男女差はほとんどありません。
わきがが発症する要因として、遺伝が関係しています。
両親や祖父母などから遺伝された体質によって、わきがになると言われています。
ただ病院を訪れる性別として女性の方が圧倒的に多い特徴があります。
それは、女性の方が臭いに対して敏感だからでしょう。
僅かな臭いであっても気にしてしまうため、早期に病院やクリニックで診てもらう傾向にあります。
男性の場合、臭いに対し敏感ではありません。
そのため男性よりも女性の方がわきがになりやすいと言った誤解が広まったのかもしれません。

女性の方が臭いがきつい?

発症の男女差はありませんが、臭いの強さに関しては女性の方が強くなりやすいと言われています。
それは女性ホルモンや体型などが関係しています。
まず女性の方が皮下脂肪が多い特徴があります。
皮下脂肪は体温を保つために重要な役割です。
しかし体温を逃がすことができにくくなるため、熱を下げるために自然と汗の量がアップします。
その結果、臭いが強くなってしまいます。
また女性ホルモンは汗腺を刺激してしまいます。
刺激された汗腺は、汗を多く分泌し臭いを悪化させる原因です。
さらに女性は、甘党が多い傾向もあります。
糖分が多く含まれる食事は、臭いを強くさせやすいと言われています。

わきが体質はアポクリン腺で決まる

日本のわきがは、およそ人口の10%です。
わきが体質の方は、アポクリン腺が多い特徴があります。
汗腺にはアポクリン腺とエクリン腺があり、わきがにはアポクリン腺からの汗が関係していると言われています。
アポクリン腺は生まれたときからある汗腺です。
アポクリン腺が多ければ、わきがの臭いが強くなる傾向にあります。
ただし生活習慣やストレスの有無、日頃のケアなどによって、臭いは変わってきます。
そのためアポクリン腺が多いからと言って、強烈な臭いを発症する訳ではありません。

わきがは日頃のケアが重要

アポクリン腺から出た汗そのものが臭う訳ではありません。
脇の菌と反応し、臭いの元に変化します。
そのため常に脇を清潔に保つことで、臭いの発生を最小限に抑制することが可能です。
綺麗なタオルなどでこまめに汗を拭き取るなど、日頃からケアを欠かさないように心がけましょう。
また、ワキ毛を剃ることも臭いの発生を抑制する効果が期待できます。
日々のお手入れを行っても臭いが気になる場合には、専門のクリニックを受診するようにしましょう。